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肌の誕生プロセス

肌の誕生は、表皮の基底部分の細胞が分裂して新しい表皮細胞を作ることから始まります。

 

新しい細胞は代謝を始め、真皮層からの材料提供を受け、必要なものを手に入れながらどんどん上に押し上げられます。

下からはまた新たな細胞が誕生してくるからです。 やがて成長した表皮細胞は角化して細胞核を失い完成する時期を迎えます。

 

これが「角質」としての完成です。美肌であるためにはこの角質が正常で美しいものでなければなりません。 そのためには角質層の状態が重要になります。

 

角質層が健やかであれば新しい表皮細胞は急ぐ必要もなくゆっくりと時間をかけて成長できるのです。

 

細胞の周囲にセラミドなどの脂質を出し、お互いくっつきあってしっかりとしたバリアー層を作る準備をします。

 

また細胞の内側では保湿力のあるアミノ酸を豊富に蓄えたバリアー能力のある角質となる基礎が作られていきます。

 

そしてこの時すでに、やがてバリアーとしての役目を終える時、自分たちを繋ぎあっているセラミド等の脂質を分解する酵素も作っているのです。

 

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肌の構造
正常に育った表皮細胞はやがて角化し、細胞核を失い、角質として完成します。 美肌の完成です。

 

美しい状態でしっかりと肌を守り、やがて肌から剥がれていく時には、その姿のまま優しい洗顔をするだけで離れていきます。

 

自らセラミド等の脂質を分解する酵素を準備し、離れていく準備をしていたからです。

 

このように正常な状態にある角質層の下では、表皮細胞がゆっくりと誕生、成長し、正常で美しい角質を送り出しているのです。

肌のトラブルには注意

角質層が正常であれば、表皮細胞がゆっくりと誕生し、時間をかけて美しく成長し、やがて美しい角質として美肌を作っていく。 というお話をしました。

 

では、逆に肌のトラブルはどうしておこるのでしょうか。

 

角質層が紫外線や乾燥などによって傷つくと、人体を守るために急いで補強しなければならないため、表皮細胞の成長テンポが速められ、未成熟の角質が生まれることになります。

 

これは育つ時間を十分に与えられなかったものですから、水分保持力が少なく、薄く小さい硬い角質となります。

 

セラミド等の脂質の不足でバリアー層としての機能が低い層となり、異物が侵入しやすい過敏な肌となります。

 

皮脂腺の発達した部分では皮脂を過剰に分泌させ、肌を守ろうとします。

 

また角質が未熟であるため、傷みも早く、剥がれるスピードも速くなります。

 

しかしセラミド等の脂質を分解する酵素が不十分であるため、きれいに剥がれることができません。

 

これが乾燥肌のかさかさであり、脂性部分に見られる角栓や皮脂詰まりのもとになっていくのです。

 

角質の塊がごそっと剥がれていく様子。かさかさや角栓という姿なのです。

 

角質がごそっと剥がれていくのですから、表皮細胞はまた急いで成長して未成熟なまま角質として補給されなければならない、 まさに悪循環に陥ってしまうのです。