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美肌の定義

スキンケアとは

石鹸で汚れを落とす
化粧水でうるおいを与える
クリームでうるおいを閉じ込める

という3つのプロセス(過程)の事を言います。この事から肌の悩みの多くは、うるおいを与えたり、閉じ込めることが出来なくなる「乾燥」に根本的な問題があるのがわかるのではないでしょうか。

 

一般的に美肌と言われているのは次のようなことです。

  • 肌に張りとつやがあること
  • 肌のきめが細かいこと
  • 肌が乾燥していない・うるおいがあること
  • 肌がくすんでいないこと
  • 吹き出物(にきび)、しみ、そばかすなどがないこと

皮膚というのは、表皮・真皮・皮下組織で構成されています。表皮や真皮に含まれる水分が多くなると、肌はみずみずしくなってきます

 

。特に表皮の角質層に水分が多くなると、肌の張りがよくなってきます。「張り」「つや」「うるおい」などはこの皮膚内の水分量と密接な関係があることがわかりますね。
美肌の女性

きめが細かいとは毛穴の目立たない状態の肌のこと

次に「肌のきめ」です。最近はカメラのレンズを肌にあてて見せてもらうことも出来ますよね。

 

網目のように細い溝があり、溝で囲まれた平らな部分と毛穴が見えるはずです。

 

「きめが細かい(整っている)」とは、この溝や平らな部分が整然と並んでいて毛穴の目立たない状態の肌を言います。

 

「きめ」は残念ながら生まれながらにして決まっている肌質で、変えることは出来ません。しかしケアすることによっていくらでも整えることが出来ます。

 

逆に言うと、生まれつききめの細かい人もケアをしなければ肌は荒れてしまい、美肌ではなくなってしまうと言うことになります。

 

また、うるおいは皮脂とも関係があります。多すぎると脂性肌に、少なすぎると乾燥肌になってしまいます。結局、

肌の状態が正常であれば→肌は潤いをもち→張りやつやが出てきて→きめも整い→くすみもなくなり→吹き出物などのダメージも出にくくなる

ということではないでしょうか。「美肌になる」すなわち「肌の状態を正常に保つ」ということ。

 

それではどうすれば肌の状態を正常に保つことが出来るのか、一緒に考えていきましょう。

美肌の構造

では、肌の状態を正常に保つ、とはどういうことか、どうすればよいのか。

 

そのお話をする前に、まずは肌、すなわち皮膚のことについて知らなければなりません。 皮膚というのは表皮、真皮、皮下組織で構成されています。

 

表皮とは一番表面の部分のこと、みなさんよくご存じの「角質」というもの、これも表皮の一部です。 この角質というのは層になっており、これを「角質層」といいます。

 

こう説明するとまるで分厚い「層」になっているかのようです。実はとても薄いものなのです。

 

私たちが「肌」と呼んでいるものは主にこの角質層のことであり、わずか0.2ミリ程度の厚みしかない表皮全体の、さらに1/10程度しかない部分です。

 

しかもこの角質層、表皮の一番上にある死んだ細胞の層なのです。 角質層以下の表皮は生きた細胞で出来ており、約65%の水分を含んでいます。

 

また真皮とは、表皮の下の部分のことで、表皮に守られながら皮膚の機能を内側から支えています。 この言葉もよく聞きますね、「コラーゲン」。

 

真皮層を構成している代表がコラーゲンで出来た肌の繊維層です。

 

肌の豊かな弾力性を作り、栄養分を保留し、肌を支えています。関連ページ:肌の水分保持に摂りたい食品

 

またコラーゲンのところどころにエラスチンと呼ばれる別の繊維が存在し、コラーゲンの構造を支える役割もしています。

 

このように皮膚の構造について説明しました。美肌になるために必要なのは「角質層が正常な状態であること」

 

しかし、角質層はすでに死んでいる細胞、つまり肌が生まれて育った「結果」にすぎないのです。 角質層自体を変えよう、ということは不可能なのです。

 

つまり美肌を目指すのなら、まず肌が生まれるところから始めなければなりません。

 

新しい細胞が誕生し、成長し、角化して細胞核を失い死細胞の角質となる。 この過程を追い、学ぶことが「美肌への道」につながることになると思います。

ターンオーバーとは

ターンオーバーとは肌の新陳代謝のことで、表皮の生まれ変わりのことを指しています。

 

表皮細胞が新しく生まれ、約28日かけて角化し、やがて角質細胞になり、ふけや垢となってはがれていく、このサイクルのことです。

 

ところでこの「ターンオーバー」という言葉、時々間違った使われ方をされたり、誤解されている部分があります。

  1. 肌はたえず生まれ変わる必要がある
  2. 新しい細胞に生まれ変わる
  3. 新陳代謝が良くなる
  4. ターンオーバーが速くなる

これはとてもいいイメージとして伝わっていますよね。

 

しかし実は「ターンオーバーが速くなる」ということは、必ずしも良い事ではありません。

 

普通は28日周期で行われていることが速くなる、というのは、皮膚にとってはピンチの時なのです。

 

早く新しい皮膚をつくって防御態勢を整えねば、ということで細胞の誕生を速め、送り出しているのです。 もちろんピンチの時にはこうして肌を守ることも大切です。

 

でもそれがずっと続くとなると、未熟な肌が次々と生み出され、美しい肌は育ちません。 もうひとつ、「歳を重ねるごとにターンオーバーが遅くなる」という使われ方も間違っています。

 

ターンオーバーが遅くなる、というのは皮膚の生まれ変わり。ではなく、角質層部分の入れ替わりが正常に行われなく(遅く)なっている状態を指しています。

 

こういう状態はよく「角質が硬化して肌に残る」と表現されます。

 

ターンオーバーが速くなって作られた未熟な細胞が角化した角質は、紫外線、乾燥など様々なダメージを受けると、保湿機能が極端に低いため硬化します。

 

しかし、細胞が未熟でセラミドを分解する酵素の放出が少ないため、硬くなったり醜くなっていても、すぐにはがれることができません。

 

表皮全体としてはターンオーバーは早まっているのです。最後の段階、つまり角質層のはがれる段階においては遅くなっている…というわけです。

 

困った状態ではありますが、肌を防御してくれているのです。

 

私たちがまずしなければならないことは、硬化した角質をはがすことではなく、これから生まれてくる新しい細胞を健康に育ててあげる。 それこそが美肌への第一歩になるのです。